SEが転職するかもしれないししないかもしれない日記

転職するか否かぐだぐだ悩んでるSEの日記

プログラミング教えてくれない?に対する私なりの答え

SEなんて仕事をやってると、カタギの友人からこう言われたことはないだろうか。

 

「私もプログラマになりたいからプログラミング教えてくれない?」

 

私はそう言われると黙って(割と良心的と言われている)プログラミング講座のサイトをスマホでググって料金表を見せる。大体相手は黙る。

 

目的もなしに人が一からプログラミングを学ぶのは、かなり難易度が高い。というかプログラミングに限ったことではない。

 

私は自分のHPを作ってみたいという目的があってSEという職業に就く前からHTMLやCSS、簡単なJavaScriptを見様見真似で書いていたので、そういうはっきりとした目標無しにプログラミングを学ぼうとしては挫折していった人たちを横目で見つつ、「この人たちは一体何になりたかったんだろう」とずっと不思議に思っていた。

 

料理はおろか皿洗いすらやったことなく、普段の食事もコンビニ弁当やカップ麺ばかりのおっさんに「調理師になりたいから料理を教えてくれ」と言われてどう思うか。

元々料理好きで自炊は当然、毎日手作り弁当持参でクック○ッドに自分で考えたレシピ公開するレベルの人が脱サラして料理人目指すのとはスタートラインが違い過ぎる。

ごくまれに前者でも成功する人はいるが、それで成功する人は大抵何やっても成功するタイプの人だから凡人が参考にしてはいけない。

 

主要な言語ならちょっとググれは初心者向けの親切な解説サイトがいくらでも出てくるよ、とおすすめサイトのリンク集まで作ってメールしても、うだうだと言い訳して自分では腰を上げようとはしない。

手取り足取り教えないとやる気にならない人に時間を割いても、九割九分九厘途中で投げ出すので時間の無駄である。

 

プログラミング講座の料金が総じてお高いのは、「高い金払ったんだから少しは役に立てないと」という気分にさせるためではないのかと邪推してみる。

需要と供給の狭間で

それなりの年数IT業界で下請けをやっていて思うこと。

そこそこ仕事出来る人よりそこそこ仕事出来ない人の下に付く方がやりやすい。

 

無論バリバリ仕事出来る人の下に付くのに越したことはないのだが、そういうケースはなかなかない。大抵はそこそこ仕事が出来るかそこそこ仕事が出来ないかになる。

 

・そこそこ仕事出来る人のやりづらいところ

仕事は出来るがあくまでそこそこだし、やらかすまで行かなくても「ちょっとそれはないんじゃないか」ってことを言いだした時がかなり辛い。プライドが微妙に高いが故に説得するのも一苦労だし、なだめすかしてやっとこさ首を縦に振らせても後から蒸し返す率もかなり高い。

一番やりづらいのが、それなりに仕事が出来るが故にあれこれ自分でやろうとしてしまうため、こちらになかなか美味しい仕事を回してくれないということ。

単に作業分担が下手なだけとも言えるけど、他人に頼んだら負け、みたいに思い込んでる人が多いのも事実。それで残業地獄に陥って自爆してたりするから世話が無いというか。

 

・そこそこ仕事出来ない人のやりやすいところ

割とやらかすから慣れるまでは大変。しかし慣れてくるとこちらはやらかすことを見越して先回りしてフォローしたり出来るので恩を売りやすい。

本人も自分がやらかしやすいことを薄々気づいているので、次第にぽんぽんこっちに仕事を丸投げしてくるようになる。向こうとしては「こいつを適当に持ち上げておけば面倒なことやってくれる」と思っているんだろうが、こちらとしては「こいつをフォローしておけば手柄を丸々こっちのものに出来る」なのでまさしくwin-winの関係になるのだ。

たまに手柄を横取りしようとする不届き者もいなくはないが、そいつの上司の前できっちり手柄の所在をアピールしておけばその上司が余程のアレじゃない限り察してくれるので心配はない。

 

ただしあまり甘やかし過ぎると、そこそこ仕事出来ない人が全く仕事をしない人にクラスチェンジしてしまう場合があるため、用法容量は正しく守って使う必要がある。

嗚呼、伝書鳩生活

上司に再度「歳も歳だし時勢も時勢だし今のプロジェクトにこのままいても何のキャリアにもならないしこの会社に骨うずめる気もないから転職する」と言ったところ、他の案件を見つけてきたので辞めるならそこやってからにしてくれと言われ渋々承諾。

内容も職務経歴書映えするようなものだったし、こっちも欲が出た。

 

今までやってた仕事がぬるすぎた反動もあってか、新しい仕事自体は楽しくて仕方がない。ただし日が経つにつれ、不安要素がむくむくと頭をもたげてきた。

 

元請に日本語が怪しいのが一人いる。私より年上の人で、もちろん日本人。仮にA氏とする。

 

A氏は喋っている分には普通なのだが、メール本文、客にだす議事録、社内検討用の資料等々、ぱっと開いた時点で違和感ゲージがMAXになるレベルで怪しい。下手すると前のプロジェクトで一緒に仕事してた中国人ブリッジSEが書く文章の方がまだ上手いんじゃないかと思うほど。

たまにコードはゴリゴリかけるけど日本語だと急に怪しくなる人がいるからそのパターンかな?と思ったら、コード読めない書けない典型的な文系SEなのだという。文系の定義について今一度問いたい。

うちみたいな小さい会社にぽっと回ってくる上流工程の仕事だから何かワケありだろうな、とは思っていたけど、こういうパターンは初めてだ。

 

そして経験上ろくなことにならないのが、下請けの人間を伝書鳩に使う元請達。

 

チーム内に一人ずば抜けて仕事出来る人がいて、一緒に仕事してて勉強になるしとても良い刺激になるんだけど、なにせ自分にも他人にも鬼のように厳しい。こちらをB氏とする。

日本語が怪しいA氏からしてみれば、B氏から毎日のようにメールや議事録の日本語のダメ出しをされて相当トラウマになっているらしく、日を追うごとにB氏と直接話す時間が減っていく。B氏も何度注意してもてにおはがおかしいA氏の文章を見るのにうんざりしているのか、口頭ではなくメールで突っ込みを入れることが増えてきた。

 

そして何か問題が発生した時に、本来であればA氏とB氏の間で解決すべきことなのに、直接やり取りをせず間に私を挟んでやり取りしだすようになった。

これがいわゆる伝書鳩。くるっぽー。これが珍しいことじゃないから困る。大きな会社だと、派閥等いろいろあって一枚岩とはいかないらしく。

狭いチームなので開始早々これでは困ると思い、早めにB氏(まだ話が通じる方)にA氏と直接やりとりするよう念入りに釘を刺す。A氏の方は私が伝書鳩を拒否りだしたので別の人を代わりの伝書鳩に仕立て上げようと苦心している。

 

他にも色々雲行きが怪しい点があったりして内心不安ではある。まあ順風満帆なプロジェクトなんてこの世には多分存在しないんだろうけど。

エンジニアの「飼い殺し」についての愚痴

昔は35歳定年と言われていたIT業界だが、私の周囲では今は35オーバーの団塊Jrと氷河期世代が主戦力を担っている。

少子化+ブラック体質が散々取り沙汰されていただけに底辺理系学生の受け皿にすらならず、オフショア先の中国でもそのブラック体質が広まり優秀な人材から足抜けしていくからどんどん人材の質が落ちていっている(当たり前だけど値段相応の人材しか集まらなくなった)。

 

 そこで私自身が直面している問題が「エンジニアの飼い殺し」である。

割と小規模のプロジェクトにまわされることが多かったお陰で、担当機能の要件定義から設計製造試験までほぼ一人でやらされることが多々あった。なので上流工程(要件定義・基本設計)が出来ないわけじゃないし経験がないわけでもない。それにも関わらず今のチームではコードが書ける、他にコードが書ける人間がいないというだけで製造メインのポジションに据え置きされてしまっている。

上流工程はコード書けないSE枠で満員状態。

 

扱いも単価も上流工程に比べたら低い。職務履歴書に書いてもふーんで済む内容。やることも限られてるからスキルアップにもならないしモチベーションが上がる筈も無い。いまやSEが空前の売り手市場と聞いてそうだ転職しようってなるのは当然である。

 

黙っていたら40過ぎても同じ単価で同じ仕事しかさせてもらえないのは目に見えてるので、年末の挨拶がてら転職をしたいと上司に相談。転職されるくらいなら上流工程できる他の現場に回してもらうことになって客先に掛け合ってもらったところ、客先のチームリーダーは猛反対。

「いや居てもらわないと困る」

 

知るか。居てもらわないと困るポジションならそれ相応の待遇をしろ。

そもそも居てもらわないと困るポジションに下請の人間置くな。

下請のSEは一山いくらで使い捨てしていった挙句自分のところの若手全員コード書けないSEに育て上げといて今更「あなたみたいにコードかける人間がいない」ってどの口がいうか。

 

上流工程メインじゃないと単価上がらないなら、こっちは人生かかってるしそちらにシフトするしかない。客先に文句つけて私だけ特別扱いしろなんていえないし、上司が客先に言い返せずそのまま現状維持を選ぶなら、私は転職するしかない。

 

ちなみに同じように飼い殺し状態になっている他チームの40手前のおじさんSEは、家族を養うために半分諦めて残業代頼みになっている。毎日だらだら仕事して定時帰りにならないよう涙ぐましい努力をしているのが見て取れるくらい。

絶対にああはなりたくない。

IT系が売り手市場という話だったので転職フェアに行ってみた

結果:求人倍率は3倍近く業種別ではダントツだけど募集はほぼアウトソーシング

 

まあ大体分かってたけど「ギターベースドラム募集当方ボーカル」みたいな求人出してるから人は逃げていく一方だし新しい人も入ってこないのにいつまでやってるんだろう。

 しかも仮にバンドが売れてもプロデビュー出来るのはボーカルだけという。

 

 今の会社も今の常駐先も業界標準に比べたらかなりまともな所ではあるんだけど、いやまともであるが故に欲が出てしまうのだろう。「もうちょっと上を目指しても良いのではないか」と。

 

その幻想を見事に打ち砕いてくれたのが求人倍率3倍の内訳。

ぬるま湯に浸りすぎてふやけた脳味噌に冷水をぶっかけてくれてありがとう。

転職活動については継続するけど駄目元で「今の年収以上の社内SE」っていう条件にしてそれで高望みだと言われたら今の会社に残る道を選ぼう。

自社開発ありますってところに入ったはいいけどやっぱ仕事無いから外に出てくれといわれるのはもう年齢的に辛いし、それなら今のお客さんに飼い殺される道を選ぶ。

 

あとずっと囲われの身だったので久々に外に出てみたら待遇の変貌っぷりに面食らった。私がSEとして売り出し中だった頃は職務履歴書の性別欄ではいNGってのが日常茶飯事だったのに今や担当者が猫なで声で揉み手しながら近づいてくる。逆に気味が悪い。

 

普段話す機会のない他業種の人ともちょっとだけ話すことが出来て新鮮な気持ちになれたので、たまに外の空気を吸うのもいいもんだと思った連休初日の話。